男性不妊と遺伝について

男性不妊から妊娠を目指すご夫婦の多くが懸念される事柄のひとつに「遺伝」の問題が挙げられます。親の不妊が生まれてくる子どもに遺伝するのではないか。不妊治療で授かった子どもには不妊が遺伝するのではないか etc…。また、妊活中のご夫婦におかれては「パートナーの男性が長い不妊期間を経て授かった子どもだった」、あるいは「不妊治療を受けて授かった子どもだった」という場合に、遺伝によって自分たち夫婦も子どもが授かりにくいのではないかと懸念されることがあるようです。

男性不妊は親から子へ遺伝することがあるのでしょうか。男性不妊と遺伝の関係について、様々な見解をご紹介します。

一部の男性不妊は遺伝が疑われている

不妊と遺伝の関係については現在も研究が続けられており、まだはっきりと答えは出ていません。ただ、遺伝の可能性が疑われているケースも一部あります。それは精路の閉塞所見がない無精子症や高度な乏精子症といった男性不妊です。これらの男性不妊は遺伝子検査において約1割にY染色体の微小欠失が見つかっており、この精子を用いて男の子を授かった場合に、同様の男性不妊となる可能性があると言われています。また近年、遺伝子検査が進歩してきた中で、精子無力症を引き起こす遺伝子も見つかっており、医師や専門家の多くは男性不妊と遺伝の関係性を指摘しています。
こうした見解によって、不妊の問題だけでなく、子どもを授かった場合の遺伝の心配まで…と深く悩まれるご夫婦もいらっしゃることでしょう。しかし現状はあくまで可能性の段階であるということを忘れずに。必ず遺伝するというわけではありません。
なお、女性不妊に関してはほぼ遺伝は関係ないと考えられています。

クラインフェルター症候群はほぼ遺伝しない

男性不妊の原因のひとつに、先天性の性染色体異常が原因によって起こる「クラインフェルター症候群」という病気があります。精液中に精子数が少ない・精子がいない、男性ホルモン量が少ないといった症状が見られ、自然妊娠は難しく、高度不妊治療の対象となります。このクラインフェルター症候群においてもよく生まれてくる子どもへの遺伝が懸念されますが、現在のところ、遺伝する確率は非常に低いと考えられています。クラインフェルター症候群の詳細については以下のページをご覧ください。

→クラインフェルター症候群による男性不妊

生活習慣が引き継がれることによる男性不妊

男性不妊が遺伝する可能性があると言われていることは男性不妊で悩むご夫婦にとって非常に心配な事柄ではありますが、食習慣や生活習慣も遺伝と同様に親から子へ引き継がれやすいものであり、男性不妊を招く一因となるものです。偏った食事、運動不足、生活リズムの乱れなど、親子で同じような生活を送ることにより、不妊体質が作られてしまう可能性は大いにあります。ですから、もし将来、子どもが男性不妊であった場合でも、遺伝によるもの、生活習慣による体質的なもの、両方の可能性が考えられます。
男性不妊と遺伝の関係が医学的に明らかになっていない今、遺伝の問題は生活習慣の問題と合わせて考えるべきです。まず実践したいのはご自身でできること。毎日の食事・生活を見直して改善することは、きっと精巣機能の活性化や精子の質の向上につながります。

心配な場合は積極的にカウンセリングを

前述の通り、男性不妊が遺伝するか否かについては様々な見解があり、はっきりと分かっていません。妊娠を目指すにあたって、あるいは体外受精や顕微授精を受けるにあたって不安がある場合は担当医や専門のカウンセラーに積極的に相談しましょう。インターネットなどで知り得た一情報よりも、多くの男性不妊患者をみてきた医師やカウンセラーのアドバイスの方がはるかに実績に基づいており、信頼性があります。
男性不妊と遺伝に関するお悩みは場合によっては、ご夫婦がこれからどう不妊と向き合っていくか、どういう家族の形を望むかにまで発展する可能性がある大切な問題です。不安や心配を抱え込んでしまわず、最終的にご夫婦で納得のいく答えを出すためにも専門的な意見をきちんと聞くようにしましょう。

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